Osaka Metro(大阪メトロ)は、御堂筋線で活躍してきた10系車両の営業運転を2022年7月に終了することを記念し、「10系引退記念1日乗車券セット」を数量限定で発売します。
特別販売会には引退記念グッズも
10系車両の往年の姿が掲載された特製台紙付きの1日乗車券セットは、インターネットの「Osaka Metroショップ」で7月29日(金)から発売されます。発売開始に先立ち、7月24日(日)7:00から堺筋線北浜駅の臨時発売ブースで特別販売会が行われます。当日はマフラータオルやキーホルダーなど引退記念グッズの販売や、大阪メトロのものづくり事業「Osaka Metroクリエイト」が手がける、10系車両の廃材を活用した各種商品の展示会も行われます。
また、引退を惜しむファンに向けた最後の企画として、10系最後の1編成と30000系2編成に引退記念ヘッドマークが掲出され、6月21日(火)〜7月4日(月)まで運行される予定です(記念乗車券・グッズの詳細は下の図表を参照)。
御堂筋線のイメージリーダー
1973年(昭和48年)に20系試作車として谷町線に投入された4両1編成がのちに御堂筋線に転用され、8両編成に組み替えられた上で1976年(昭和51年)から10系として運行を開始しました。制御装置に電機子チョッパ制御方式を採用することで省エネルギーを実現するとともに、当時主流だった抵抗制御方式の課題だった車外への排熱の低減に貢献しました。また、第三軌条方式の車両として日本で初めての冷房装置が1979年(昭和54年)登場の量産車から搭載され、夏でも快適な地下鉄車両として乗客から好評を博しました。
1988年(昭和63年)以降はリニューアル改造により各種機器が更新され、26編成のうち10編成はVVVF制御方式への改造によりさらなる省エネ化が図られました。車両性能、乗客サービスの両面で御堂筋線のレベルアップに大きく貢献した10系ですが、近年は新型車両30000系の導入に伴い廃車が進み、2022年6月現在で残り1編成のみの運行となっています。